先日、妹の個展を見に行って来ました。
もともと、美大を卒業してから、たまに趣味で油絵を描く程度だったのに、母を亡くしてからの妹は、あたかも喪失感や心の痛みなど、沸き上がる感情を必死にキャンバスにぶつけていたかの様でした。
描く事で、自分の心と対話をしていたのかも知れません。
今、思い返せば死別直後に描いた妹の絵は、どこまでも広がる暗黒の闇の様に、どす黒くて深い悲嘆を感じさせる作品ばかりでした。
それがやっと、時間の経過とともに、明るい色彩が加わり、作品にも少しずつですが変化がみられました。
画廊をあとにしながら感じた事は、姉妹でも悲しみとの向き合い方は、それぞれに違うという事です。
でも、妹が絵を描く事によって、死別の悲しみと向き合った様に、私も分かち合いで向き合う機会をたくさん持ち、案外根っこは一緒かなーって思えてきました。
分かち合いと出会えた事に感謝しながら、毎日を丁寧に生きていきたいと思います。
(赤)