母の日に。

デパートで、母に似合いそうなセーターを偶然見つけた。


思わず、セーターの前で足を止めたら、店員さんが、


「母の日のプレゼントですか?」と話しかけてきたので、


「そうです。母に似合いそうだと思ったので」と答えてしまった私。


もう、どんなに心の底から願っても、着てはもらえないのに。


本当にプレゼントを贈れたら、どんなに幸せなことかと心の中で、つぶやいた。


今さらながら、あれもしたかった、これもしてあげたかった、と思いばかりが募ってしまうけれど、


「今なら、もっと優しくできるのに、ごめんね」と「ありがとう」の言葉を語りかけながら、


いつものように手を合わせると、お線香の煙がやけに目にしみて、


いつもと変わらぬ笑顔の母の写真が、にじんで見えた。



(赤)


「若い世代の分かち合いの会」のお知らせ


◆5月19日(土)
17時~19時30分
*第3土曜日の集まりは、若い世代(20代30代)の方の集まりです。


◆会場/NPO法人生と死を考える会事務局(東京都新宿区)
JR信濃町徒歩1分
◆参加費/一般1,000円 会員500円
*会場などの詳細は、HPをご覧ください。