忘れていた記憶

 

このところ、父親の体調が優れず、毎日実家に顔を出していると、隣の家のおばちゃんに、庭の垣根越しに声をかけられました。

 

おばちゃんとは、私が幼稚園に入園する頃からのお隣さん同しのお付き合いです。

 

おばちゃんの話しとは、私が高校生だった時の学園祭の話しでした。

 

今、思い出しても恥ずかしいのですが、仮装行列のイベントで、お姫様役を私が演じる事になり、その時の事を亡き母が、嬉しそうにおばちゃんに話しをしていたというのです。

 

親孝行らしい事は何ひとつできなかった私にとって、おばちゃんの「ママが嬉しそうだった」という言葉に、とっくに忘れていた、その時の記憶がよみがえってきました。

 

母が手縫いで、お姫様の衣装を作ってくれた事も嬉しかったですし、手先の器用だった母が作ってくれた衣装は、とても綺麗で内心自慢でした。

 

私は母に似ず手先が不器用で、家庭科の授業で縫い物の宿題が出ると、いつも亡き母に頭を下げて、お願いしたものでした。

 

「なんで、自分ばっかりなの」と思う日が続いていた私は、少しだけ心が疲れていたのかもしれません。

 

おばちゃんが声をかけてくれた事によって、母の思いに触れる事ができ、亡き母との繋がりを強く感じる事ができました。

 

これでまた、明日から頑張れそうです…。

 

(赤)

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追悼のつどい ー第24回メモリアルサービスのお知らせー

 

参加者それぞれのゆかりの、亡くなられた大切な人を偲び、思い出との出会いのひと時を

過ごしたいと思います。 どうぞ、皆様 ご参加ください。

 

日時: 2013年11月9日(土) 午後2時~午後4時30分

場所: 真生会館(信濃町) 4階 第8会議室

内容: 第一部 追悼会

      * 島田潤一郎氏のお話 と 「さよならのあとで」イラスト上映

      *「さよならのあとで」 詩の朗読   

          藤井節子氏 (即興劇「プレイバック・シアター」会員)

      * ご遺族 田中弘志氏 のお話とお祈り

    第二部 茶話会

       お茶とお菓子で分かち合いの語らいの時を過ごします

 

参加費: 会員2000円  一般2500円

         当日受付にてお支払いください

申込方法: 電話 03-5361-8719

      ファックス 03-5361-8792

      メール  koenkai@seitosi.org

申込締め切り: 11月5日(水)

 

島田潤一郎氏

 「さよならのあとで」(ヘンリー・スコット・ホランド)を出版した夏葉社代表。

 親友であった従兄を亡くし、その時から3年以上の月日をかけ「大切な人の死を

 乗り越えずにいる方にそっと寄り添えるような本を」と、一遍の詩とイラストで

「さよならのあとで」を出版

 

田中弘志氏

 女子学院前院長。2005年に息子さんを亡くされる。 

 2012年3月に前職を退き、現在、宮城で震災復興のお手伝い中。

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